(ここに述べる意見/分析は日本維新の会の公式見解でも分析でもありません。私の個人的見解・分析であることをご理解ください)
1.「空手形を切るか日銀?」
マーケットが期待を高めてしまった以上、明日の日銀政策決定介護は繰り返すが極めて重要。国債暴落、株式暴落による日銀の債務超過を恐れて「空鉄砲」か「豆鉄砲」しか打てないだろうと予想していたが、今現在のベストゲスは「空手形」
例えば「国債購入は2年後までに毎月3兆円へと減額」とドカンと実行不能を承知で、大胆な計画を打ち上げること。決済する気のない手形を降り出すのと同じ。業績不振の会社から手形を受け取った人は普通は安心しない。満期が来て手形が決済されるか銀行に割り引いてもらえて、初めて安心できる。
しかし、そんな見え透いたごまかしは、毎月の国債買いオペが減らないことで、徐々に空手形であることがばれて染むだろうな。
2,「空手形の満期をいつ設定するかも難問」
「空手形」の期日をいつに設定するか」の解を求めるのも大変。「植田総裁の任期」以降にすれば、約束を守らない(=空手形)のがミエミエになってしまうし、あまりに「近未来に設定すれば、早々と来月からの減額幅議論が始まり、日銀は減額実行を迫られる。Xデイがほんの少し先延ばしになるだけ。
短期間のバズーカだ、戦力の逐次投入はしないと確約しながら11年半、バズーカを打ち続けているのと同じ。
なにせ、実行に移したら、債務超過で日銀はドボンなのだから実行出来るわけがない。危機の先送りだが、確信犯だろうから始末が悪い。
3,「減額が実施され始めるまでは緩和政策は解除でもない、加速である」
日銀は、現状の毎月6兆円の国債購入を継続すると年間72兆円の購入。2024年に満期が来る保有国債は67.1兆円だから、このままだと年間5兆円、保有国債が増える(=市中に更にお金をばらまく=緩和の強化)
したがって、計画ではなく最低毎月4000億円減額を実行し始めて初めて緩和強化が止まることになる(=引き締めではない)
マスコミはいかにも今年3月に金融政策が方向転換したかのように書くが、とんでもない。今後国債購入額を月間5.6兆円以下に抑えて初めて緩和強化を辞めた(注・引き締めではない)ことになる。あくまで計画ではない。実行し始めて初めて「緩和強化の中止」である。
(参考)
以下今年3月7日の参議院財政金融委員会での私の質問に対する正木日銀局長の答弁
「日本銀行が保有する国債のうち、2024年中の償還予定額は67.1兆円でございます。このうち、10年利付国債は28.2兆円でございます」
4.「明日、日銀は短期金利を引き上げるか?」
政策金利を0.1%上げくらいのことはするかもしれないが、0.1%など豆鉄砲に過ぎない。世界で利上げというのは0.25%か0.5%あげることである。
- 1%の上げなど世界では利上げとは言わない。変更なし、と表現するのが正
しい。ちなみに「3月に政策金利を0.2%上げた」とマスコミは騒いでいるがリンゴとオレンジを比べているに過ぎない。
3月前の政策金利とは日銀当座預金のごく1部にかかっていたペナルティー金利のこと。現在の政策金利は無担保コールオーバーナイト金利のこと。後者(現在)の定義で比べれば3月会合前と後では0.003%とシミ程度しか上昇していない。リンゴとオレンジを比べれば0.2%上昇したかもしれないが、リンゴとリンゴで比べれば0.003%しか上昇させていない。3月には利上げなどしていないのだ。
5,「もし短期金利を0.25%上げるとどうなるのか?」
例えばFRBのように年間の利息収入が27兆円もある中央銀行なら話は別だが日銀の当期純利益は1,8兆円程度しかない。
ここで現在0.1%の日銀当座預金金利を0.5%まで引き上げたら途端に毎年7000億円の損の垂れ流しだ。米国のように政策金利を5,25%とか5.5%まで引き上げたら、の話ではない。0.5%まで引き上げたら、の話だ。
(参考)
以下今年3月7日の参議院財政金融委員会での私の質問に対する正木日銀局長の答弁
「支払利息の試算のときの数字でございますが、付利金利が0.5%に上がったときに2.5兆円というのが正しい数字でございます。謹んでおわびいたします」
6,「GDPの7%に相当する財政赤字を垂れ流す現状は異常」
本日の日経新聞に載ったダラス連銀前総裁でゴールドマン・サックス副会長のロバート・カプラン氏のインタビュー記事。この記事が重要なのは「いつ米国が利上げに入るか」の予想ではない。以下の部分。
カプラン氏いわく「完全雇用にあるにもかかわらず国内総生産(GDP)の7%に相当する財政赤字を垂れ流す現状は異常ともいえる。
問題は経済を軟着陸させるためにかかるコストがどの程度かということだ。個人でも同じことが言えるが、高齢化する社会では本来、借金を増やすべきではない。債務を段階的に減らしていくには、労働力の供給が減速していくなかでも、労働の生産性を高める方法を探ることが重要になる」
――>米国はコロナのような異常時に限ってGDPの7%に相当する財政赤字を垂れ流してきたことを問題視している。日本はバブル崩壊以降、30数年にわたってずーとGDP 7%の赤字を垂れ流してきた。最後に財政破綻を異次元緩和という名の元財政ファイナンスで何とか危機を先送りしてきた。その膿が破裂するのは当然といえる。今の円安進行がその予兆だ。。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1507A0V10C24A7000000/
7.「進歩がない英語力」
昨日、妹の久美子からlineが来た。小生がSNSに「那須の小林邸を訪問した」ことを書いたのを読んで、四谷雙葉の先生だった叔母宛てに留学先から送った50年以上前の手紙の写しを送ってよこしたのだ。以下、妹の出てくるシーラは久美子の大学でのルームメート。
「シーラの日本での最初の日はタケシと一緒に楽しく過ごしたけれどタケシとは、あまりよくコミュニケーションできなかったんですって。ところが次の日,コバヤシ君と一緒に見物して回った時には実によくわかったといっていました。コバヤシ君の英語はパーフェクトだといっていました。AFSでアメリカにいっていたとはいえ、
あれから何年も経っているのにそれだけパーフェクトなんてすごいわね。
それからお兄ちゃんとはコミュニケーションはできなかったけれど、とてもすごく面白い人だって。He is a kind of entertainer だって。お兄ちゃんのおかげでいろんなところを見られたし、安いところに泊まれたと本当に感謝していました」
しかし、私の英語は、留学や米銀に勤務した後でも当時とほとんど変わりないな~、なさけなや。
8.「下手な英語でユーモア」
以下、2001年9月発刊の「タイヤキのしっぽはマーケットにくれてやる!」(日本経済新聞社)より。
「1998年6月2日
ヨーロッパ出張中の予定が決まってきたようである。「ようである」というのは、私のスケジュールはロンドン支店が取り仕切っているから私にはまだ詳細が伝わってこないの、だ。私はロンドン支店に「私は他の日本人と違ってワーカホリックではない」と念をおしておいた。ところが昔の部下で今米大手ヘッジファンドに勤めている渋沢健君からEメールが入った。大手ヘッジファンドのオーナーがロンドンで私と会うことになっているというのだ。『フジマキさん,事態を認識していますか?フジマキさんのスケジュールは今、very messy(混沌)になっていますよ。Everyone try to get your time(皆があなたとあいたがっています)。このまま行くとトイレに行く時間もなさそうですよ』
1998年6月15日
明日からヨーロッパへ行く。17日は朝、ロンドンでパワーブレックファースト(朝食会)その後、パリに飛んで昼食時に講演。すぐロンドンに帰って20人ぐらいとの夕食会。パリの講演会にはヨーロッパ各国から150人ほどが講演を聞きにくるそうである。『ワールドカップの最中に取得困難な航空券を150人分も何とか入手してやってくるのですから充分な準備をよろしくお願いします』とのなんともプレッシャーそのもののEメールがロンドン支店から来てしまった。
「こりゃ、大変だ。欧米人はユーモアを大事にするからユーモアいくつか考えなくちゃ」と言ったら部下のウスイ嬢曰く「支店長、ユーモア考えなくても大丈夫ですよ。英語の下手さ加減で、充分、笑い取れますから」
9.「くたびれた~」
昨日、本日と北海道十勝で会合がセットされていたので7時45分発の飛行機で十勝へ。十勝空港霧のため、羽田に引き返す可能性ありとの飛行だった。あと15分くらいで帯広空港に着陸というときになって機長アナウンス。「やはり霧のため羽田に引き返すのか?」と思っていたら、「エンジンクーリングシステム不調のために整備のために引き返す」とのこと。45分間の羽田への飛行中はさすがにいい気持ちはしなかったが、仕事には集中できた。JAL職員が一所懸命対応してくれたのは好印象。ただ会合には間に合わないので、十勝行はリスケ。1時半ころ帰宅。くたびれたのは事実。
10.「テニス欠席」
明日のテニスのお誘いがきた。
以下のように返事した、
「この猛暑下でのテニスは『今時、ドル売り円買いくらいに危険なことだ』と思いますのでやめておきます」