「円の弱さを象徴するような現象」「量的緩和からの出口模索関係のイベントは頻繁におこる。そのたびに株価は下落」「山本謙三元日銀理事がニッポン放送 『渡邉美樹の5年後の夢を語ろう』に出演」「財政膨張ならトラス・ショックに」他

2024年10月03日

(ここに述べる意見/分析は日本維新の会の公式見解でも分析でもありません

私の個人的見解・分析であることをご理解ください)

 

1.「円の弱さを象徴するような現象」

以下は昨日早朝にXに書いた記事です。 .

「本日の日経新聞「ポジション」によれば「ヘッジファンドなど投機筋はすでに歴史的水準まで円買い・ドル売りに傾いており、「円売りのマグマ」がたまっている」 そうだ。それにも関わらずドル/円が140円を下回ったのはほんの一瞬でしかなかった。円高はファンダメンタルズに逆行した動きだから当然だから当たり前の話ではあるが、それにしても円の弱さを象徴するような現象だった。 円が近未来に急騰することがないのならば、今ほど金利差が開いているときの円ロングはつらい。毎日「高いドル金利を払い低い円金利を受け取る」時の逆ザヤが厳しいからだ。巻き戻しが短期間のうちに起きる。

https://nikkei.com/article/DGXZQOUB308XG0Q4A930C2000000/

 

2.「量的緩和からの出口模索関係のイベントは頻繁におこる。そのたびに株価は下落」

以下は9月29日早朝にXに書いた記事です。 .

石破ショクとは、つまるところ、金融引き締めに対する株式市場の警戒感である。ところで過去、日銀は他の中央銀行同様、インフレが加速すると金利を引き上げた。その金利を現日銀は引き上げはじめたとはいえ、今、たったの0.25%だ。0.25%などとんでもないほどデフレが進んでいる時のレート。今の日銀は、それに加えて昔は禁じ手としてやらなかった量的緩和をおこなっている。しかもとんでもない規模で。将来的には回収するといいながらいまだばら撒きを加速中だ。7月の日銀政策決定会合で回収をいずれ始めると発表しただけで4400円日経平均がおちた。そしてまた石破ショクが明日おこるだろう。たとえ大幅下落の後、多少回復しても、今後、また量的緩和からの出口模索関係のイベントは頻繁におこる。今後始まる過剰流動性の回収は過去の経験からすれば株式市場には大打撃を与える可能性がある。私が近年、日本株から完璧に手をひいている理由である。そして最悪なことにそうなると日銀自身のSDGs懸念が起きるのだ。世界の中央銀行で株を持っている中央銀行など日銀以外ない。(金融政策目的以外で少額、保有しているスイスの中央銀行を除く).日銀は日本最大の株主。

 

3.「山本謙三元日銀理事がニッポン放送 『渡邉美樹の5年後の夢を語ろう』に出演」

先週の土曜日(9月28日)、講談社新書から「異次元緩和の罪と罰」を出された山本謙三元日銀理事がニッポン放送 『渡邉美樹の5年後の夢を語ろう』に出演された。この内容のエッセンスは渡邉美樹さんのブログに書いてある。私の従来の主張とほぼ同じだが、私よりはるかに冷静で論理的だ(苦笑)。

「作者の山本さんと電話を結び、今のこのタイミングでこの本を書かれた経緯をお聞きすると、

*今のままの日本経済が世界から信用してもらえるのかという危機感から書いた。

*異次元緩和の結果、日銀は世界に例のない中央銀行になってしまった。

*世界の借金残高において日本が世界で2位になっている。

この日本を世界はいつまで信用してくれるだろうかと問題視していた。

とコメント。

【罪】

①『財政規律を緩めたこと』

②『金利を0に抑え込んだことで市場機能が働きにくくなった』

【罰】

①国あるいは中央銀行・円の信用が失われ、インフレが起き、 為替相場の下落となって国民の生活に打撃を与える。

と解説。

*「日本経済が長期的に停滞している原因は金融緩和の不足にあった」 という見立てがそもそも間違っていた。

*日本経済の生産性の伸び率低下に原因があり、 そこから目を背けることが大きな問題だった。とお話しされました」

全文は以下のリンクからどうぞ。

https://www.1242.com/yume5/yume5_blog/20240930-325574/

 

4.「山本謙三元日銀理事出演の『渡邉美樹の5年後の夢を語ろう』」

「山本謙三元日銀理事出演『渡邉美樹の5年後の夢を語ろう』は以下の

PODCASTで聞くことができます(無料)。話し方は私よりはるかにジェントルマンでロジカル(苦笑)。ジェントルマンの日銀マンと、年がら年中、アドレナリンを出しまくっていないと取って食われてしまうディーラーとの差かもしれない(笑)。

山本さんのロジカルな話を聞けば、私に反発されている方も反論できないだろう。

話し方だけでなく結論は私の方が過激ではありますが。

https://omny.fm/shows/jolf/5-24-09-28?in_playlist=yume5

 

5,「山本謙三元日銀理事の最新の論考

山本謙三元日銀理事が10月1日にアップした論考「なぜ日銀の国債購入は財政ファイナンス酷似といえるのか」も是非お読みください・

「負債超過とは、債務超過と同義だ。民間であれば企業の存続が問われる。しかし、国は負債超過だからといって、直ちに破たんはしない。国には徴税権があり、将来国民から税金を取り立てて債務を返済できるとの前提があるからだ。ただし、民主主義社会にあって、その前提がどれほど現実的かは別のテーマとして重要である」

「参考2を見ると、一部で主張される「日銀の国債購入の結果、国の財政赤字が減り、財政再建が進む」との議論は、100%誤解であることが分かる。国の債務である国債(公債)が、単に日銀の負債(発行銀行券や日銀当座預金)に置き換えられただけだ。つまり、国と日銀の民間に対する債務の合計額は実質的に変わっておらず、その実態は、日銀が刷ったお札で国債を肩代わりしているにすぎない」

「しかし、このカラクリは国民からは見えにくいので、一種の「錬金術」として働く。中央銀行が国債を全額引き受ければ、あたかも財政再建が進んだかのような錯覚をもたらす。しかし、そのような「うまい話」がいつまでも続くわけがない。財政再建が進んだわけでは、まったくない」

https://www.kyinitiative.jp/column_opinion/2024/10/01/post2660/

 

6.「財政膨張ならトラス・ショックに」

9月28日の日経新聞「大樹小機」いわく「自民党総裁選で石破茂氏が勝利し、日本の新首相に就く。失われた時代から脱して日本を立て直せるかが問われる。問題は先進国最悪の借金大国である日本が財政規律を忘れて財政膨張に走ることだ。それは市場の反乱を受けて、日本版トラス・ショックにつながりかねない」

「自民総裁選で経済政策をめぐる論争が空疎だったのは、日本経済が抱える不都合な真実から目をそらしていたからだ。新自由主義の復権からアベノミクスの継続まで幅広かったが、日本が世界で突出した借金大国であることは度外視されていた」

「国と地方の公的債務残高の国内総生産(GDP)比は257%に達している。とても主要7カ国(G7)メンバーとはいえない。」

「2022年秋、英国のトラス政権は大規模減税やエネルギー料金の負担軽減などを打ち上げ、ポンド危機、金利上昇、株安のトリプル安に見舞われ、49日で退陣に追い込まれた。石破次期首相はトラス・ショックの教訓に学ぶべきだ。その危険は英国より借金大国日本の方がずっと大きい」

まさにこの通り。ちなみにこれは私が書いた文章ではない。

 

7.「総務大臣村上誠一郎君」

毎日新聞によると、総務相に就任した村上誠一郎氏が「株価の乱高下や急激な円安についても『残念ながらアベノミクスの、ある意味では負の遺産だ』と就任後に述べたそうだ。オ~。自民党の中にもわかっている人がいるもんだ。と思っていたら、朝日新聞の原真人編集委員がX の中でいわく「安倍政権の全盛期にアベノミクス 批判を続けた稀有な自民党議員」と紹介していた。そうか、知らなかったが、村上水軍の末裔、やるじゃないか。

彼は私の小学校の2年下。1学年男子80人、女子80人(約半数は高校まで一緒)だから、よく知っていた(彼は東大に行ったのでその後のコンタクトはない)。今では想像だにつかないが、多少太目のかわいい男の子だった。

アベノミクス反対の急先鋒が同じ小学校で教育を受けていたのは単なる偶然。

https://mainichi.jp/articles/20241001/k00/00m/010/269000c

 

8.「壱岐」

先週土曜日から月曜日まで2泊3日で、壱岐に行ってきた。もう20年以上前、壱岐のホテルに泊まり、素晴らしかったので再訪。温泉が素晴らしかったし、レストランの巨大な1枚ガラスを通じてみる海が素晴らしかった。自宅を新築するとき、大きな1枚ガラにこだわったのは、当時は珍しかったこの巨大ガラスがあまりに印象的だったからだ。

今回は近所の犬仲間だった済生会中央病院の前副院長の竜崎先生夫婦とご一緒。翌スキーや金毘羅歌舞伎当ご一緒するが、私にとっては、主治医付き旅行みたいなもので、最高の贅沢かな?

対馬に来る旅行客は韓国人が日本人より圧倒的に多く、ホテルは多くが韓国資本と聞いたが、壱岐はまだそこまではいっていない。壱岐には対馬の様にオーバーツアリズム状態になって欲しくはない。

 壱岐3 壱岐4 壱岐5 壱岐2 壱岐7 壱岐6