「利回り2%でも買われぬ超長期債」「農中は問題を解決できたのか?」「ドルに対する不安はないのか?」他

2024年10月23日

(ここに述べる意見/分析は日本維新の会の公式見解でも分析でもありません

私の個人的見解・分析であることをご理解ください)

 

1.「利回り2%でも買われぬ超長期債」

本日の日経っ新聞の大きなマーケット記事に「利回り2%でも買われぬ超長期債」という記事がある。記事によると信金が超長期債の主たる購入者だという。「そもそもいつでも引き出せる預金という負債を抱える信金が、それに見合うよう超長期債を買う理由は乏しい。(略)三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鶴田啓介シニア債券ストラテジストは『単純な買い持ちではなく『アセット・スワップ』だった可能性が高い」と推察する」だそうだ。

一般の方にはおわかりにくい内容だと思うが「長期債を買い、金利スワップ(固定払いの変動払い)を組み合わせて単純な短期用より高い利回りを得ようとしたというわけだ。

しかし、(この記事では触れていないが、)ういうことが発生するのは、マーケットが異常になりつつあることを示唆している可能性がある。この取引が成り立つのには、長期国債の利回りがスワップの固定レートより高いことが必要だが、そういう事態は正常な世界ではありえないこと。一般的にいえば同じ期間であれば国が発行する国債の信用は民間より高いので、国債利廻りが一番低いはず。

信金が超短期間存在するマーケットのゆがみに注目したのなら話が分かるが、この異常事態が長く続のなら、国債市場が崩壊する予兆と捉えねばならない。

いたるところで、政府・日銀が人為的にマーケットを操作してきたひずみが表れてきているようだ。注意が必要。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL2192GTR21C24A0000000/

ベアー-マーケット

2.「農中は問題を解決できたのか?」

米10年金利が再び4.2%に上昇してきた。農中の苦しさに関する続報を聞いていないが、農中はこの2ヶ月の米長期金利低下期に(価格上昇)保有外債をきちんと処分できたのだろうか?下部組織からの損失補填の資金集めのみに奔走していれば、再度大きな問題にぶち当たる。

それにしても、米国超金利が1%を割っていた時から4%超えるまでに何も対処してこなかったのだろうか?メガや米銀なら考えられないこと。私には情報が全くないので断定的な事は全く言えないが農中が上場しておらず、株主からの監視がなかったせいか?それとも時価会計が徹底していなかったせいなのか?簿価会計だと経営者が自分の責任を後任に転化しようと、どうしても損切りが遅れてしまう。

もっとも農中に比べても、はるかに問題なのは、マイナス金利時代から日本国債を民間銀行から異次元規模で買い集め、金利上昇リスクを一手に引き受けている日銀なのだが。日本の長期金利がさらに上昇していけば日銀自身のSDGsが問題となり、円紙屑化のリスクが生じる。日銀が利上げもQTも欧米中央銀行並にできない理由。

 

3.「ドルに対する不安はないのか?」

今朝、私のX に以下のリツイートがあった。

「確かに米国の政策金利は5%程度を維持出来ていますが、これに伴う利払いが心配に成ります。ロシアへの経済制裁以降、各国の米国債離れが生じており、基軸通貨としての地位も揺らいでいると聞きます。藤巻さんはドルに対する不安はお持ちになっていないのでしょうか?」

以下のように回答した・。

「何度も書いていますが、程度の差こそあれ、ばらまきすぎた世界中の法定通貨は弱体化します。法定通貨を今まで以上に、たくさん払わないとものが買えないと言う事、すなわちインフレです。しかしながらコイントスで表と裏が同時に出ないように為替は相対論。弱体化するドルとめちゃくちゃに弱体化する円を考えると、ドル円は暴騰するでしょう。FR Bは日銀に比べてバラマキ方が格段に少なかった上に既に回収を始めています。日元は異次元にばらまき、これから回収を進めると宣言していますが、微々たるもの。以前の状態に戻すには100年近くかかります」

 

4,「財政ファイナンスとは

今朝、私のX に以下のリツイートがきた。

「出た。財政ファイナンス。英語にすると financial finance」

以下のように回答した・。

「財政ファイナンスは英語ではマネタイゼーション。中央銀行が通貨を発行して国債を買うこと。統合政府では発行された国債が日銀当座預金(マネー)に変わるからマネタイゼーションと呼んだのであろう。ちなみに統合政府の負債を長期固定(=国債)から短期変動(=日銀当座預金)に変換するのだから今のような金利上昇期には極めて危険な状況を作ってしまった。皆さんが住宅ローンをこの期に至って固定金利型から変動金利型に変えるようなもの。ところで、これは政府の財政(ファイナンス)を中央銀行が賄う(=ファイナンス)ことであるから、財政をファイナンスする、すなわち財政ファイナンスという言葉は笑うほどおかしいものではない。いろんな人が笑っているのはどこかの無知な教祖様が言い始めたのだろうが、笑えば貴兄が笑われる」

 

5,「わずかな利上げでも、支払い不能に陥る『ゾンビ企業』が急増する」

30年にわたって日本銀行の超金融緩和政策が続いた後、わずかな利上げでも、d昨晩のBloombergニュース曰く「0年にわたって日本銀行の超金融緩和政策が続いた後、わずかな利上げでも、支払い不能に陥る『ゾンビ企業』が急増し、淘汰が加速しかねない状況にある」ーー>「わずかな利上げでも」である。これも日銀が、政策金利を上げられない理由の1つ。円安が加速する。

日銀が国債市場に介入して、長期金利を極低位に抑えていたツケ。政府や中央銀行がマーケットに介入すると、市場による微調整が効かなくなり、膿が溜まって、このようにいろいろな副作用が生じる。副作用の最大のものは日銀の信用失墜による円の紙屑化。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-10-22/SLQ7LET0AFB400?srnd=cojp-v2

 

6.「私の分析が間違っていると思うのなら」

昨晩、以下のリツイートが私のX に来た。a .

「全く間違ってる。 この人はほんと退場すべきだ。もうみんな飽きてるよ 一部の信者除いて。 全て間違いなんだよあなたは!」

以下のように回答した。

「貴兄がここから退場して私の分析を読まなければ良いだけ。心配で心配でしょうがないから読みにくるのでしょうけどだだをこねたり私が発言を辞めても円紙屑化はとまらない。円紙屑化を防止したいなら財政ばらまき派のエセエコノミストや政治家を昔から非難し続けていればよかっただけ」