「日銀総裁記者会見でなぜ記者たちは当たり障りのないことしか質問しないのだ?」「私が記者なら今日の総裁記者会見で何を聞くか?」.「次回、0.25%の利上げが出来るのか?」他

2024年10月31日

(ここに述べる意見/分析は日本維新の会の公式見解でも分析でもありません

私の個人的見解・分析であることをご理解ください)

 

1.「日銀総裁記者会見でなぜ記者たちは当たり障りのないことしか質問しないのだ?」

15時半からの「日銀政策決定会合後」の「総裁記者会見」をライブで聞いた。相変わらず面白くない会見だった。記者の人たちは、今の日銀も昔と同様に経済状況のみで利上げや利下げの判断をすると思っているようだ。

今日の階段で総裁の唯一の重要答弁は「長い間、金融緩和が続いていたので、引き締めを始めた時に、何かマイナス面が生じないか注意深く検証しながらやる」とおっしゃったことだ。

利上げ等で、極めて重要な問題が発生しそうだからこそ、「短期金利0.25%、驚異的なお金超じゃぶじゃぶという経済恐慌発生時にしか取らないような金融政策を持続しているのだ。極めて重要な問題とは、中小零細金融機関、中小企業の持続可能性や、変動金利で金利を借りている人達の負担、格下げリスク、そしてなんといっても日銀の債務超過による信用失墜(=円の会くず化)問題等である。

記者の人たちも元日銀理事山本謙三さんの「異次元緩和の罪と罰」(講談社現代新書)くらい読んでおけば、いくらでも、もっと建設的で本質的な質問が出来るだろうに。

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2、「私が記者なら今日の総裁記者会見で何を聞くか?」

いくらでも質問があるが、一番最初に聞きたいのは、(濃淡こそあれ)全政党が「ばらまきます、ばらまきます、バラマキます」でバラマキ競争だった総選挙で、ばらまき政党ほど議席を伸ばした。誰が首相になろうと政権維持のためには、バラマキ政党の公約を受け入れざるを得ないだろう。

当然、国債発行が増える。そのような環境において、前回発表通りに日銀が「国債買いオペを減額」をしていったら、国債の需給大崩れで長期金利は暴騰だろう、それは日銀自身の巨大債務超過を意味してしまうからその防衛のために「国債買いオペ減額」どころか「国債買いオペ増額」をせざるを得ないのではないか?そうなると日銀の信用は地に落ち、円暴落ということになるが総裁大丈夫ですか?と私なら聞く。

 

3.「次回、0.25%の利上げが出来るのか?」

世界で利上げといえば、0,25%か0,5%の引き上げだ。本日の総裁会見でも記者たちは0,25%の利上げを頭に描いて質問しているようだが、次の利上げで0.25%の利上げは出来るのか?「あげます、あげあす」と円安を口で防止しながら、実は前回同様の0.15%か、もしくは0,1%しか考えていないのではないか?なにせ、前に書いたように、利上げした時のマイナス面が大き過ぎるからだ。

 

4.「記者会見での総裁インチキ発言」

普段から言葉を選んで発言する植田総裁だがインチキ発言もあった。「春に大規模緩和を狩猟し」とおっしゃったが、何をおっしゃる?「短期金利0.25%、驚異的なお金超じゃぶじゃぶ」な状態とは、経済恐慌発生時にしか取らないような大規模緩和の継続中もいいところだ。