「V 字形の米長期金利の動き、4.4%に迫ってきた」「健太当選(倚門之望?)」「このままでは国家債務を『インフレで解決』せざるを得なくなる」他

2024年11月02日

(ここに述べる意見/分析は日本維新の会の公式見解でも分析でもありません
私の個人的見解・分析であることをご理解ください)

1,
昨晩の米長期金利は非農業就業者数が1.2万人増加(10月) と極めて少ない増加数だったが、ハリケーンやストの影響で、実態を表さないとの解説が広くいきわたっており(マイナスを予想していた機関もあった)、数字にびっくり仰天する投資家もいなかったようだ。しかしながらデイトレーダーは数字発表後に債券の買い(=長期金利低下)で反応した。10年長期金利は数時発表前の4.3%&から4.23%へ急低下した後、V字型の反騰で4.38%へ急上昇した。ついに4.4%近くまで長期金利は上昇してきたのだ。
これはトランプ人席にとって「バイデン政権の経済政策失敗キャンペーンに資し、トランプ勝利の可能性が高まったと市場が判断したせいだろう。トランプ勝利後は、財政拡大で長期金利上昇が上昇するとの連想を生んでいる。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA30CSD0Q4A031C2000000/

 

2.「農中は大丈夫か?」
先日、米10年金利が4.2%に上昇してきた10月23日に「農中の苦しさに関する続報を聞いていないが、農中はこの2ヶ月の米長期金利低下期に(価格上昇)保有外債をきちんと処分できたのだろうか?下部組織からの損失補填の資金集めのみに奔走していれば、再度大きな問題にぶち当たる」と書いたが4.4%にまで上昇してくると更に心配になってくる。トランプ政権成立で更に長期金利が上昇してくる可能性もあるからだ。
時価会計を徹底していないせいで金利利急騰時に適切な対応が出来ていない金融機関も窮地に陥っている可能性もある。長年金利低下局面しか、または超低金利での安定局面しか経験していない世代の経営陣がきちんと対応できているのかも心配。

3.「健太当選(倚門之望?)」
おかげさまで長男健太が当選(千葉県松戸)しました。
私は2期目の参議院選挙で(現在復活当選させていただいてはいるものの)
応仁の乱(1467年、1467票)でギリギリ敗れ、健太は期目の選挙で票数に換算すると375票でギリギリ当選した。
今後我々をギリギリ親子と呼んでください(苦笑)
今回の健太の当選は逆風でかなり難しいと思ったので解散決定当日、国会議事堂前で「一緒に同じ職場で働くのも今日が最後だね」と記念写真を撮った。私が来年7月の参議院議員の任期満了時、もう選挙には出ないからだ。
私が二期目に次席落選したときは「受かっても落ちてもどっちでもいい」と思って夜8時に寝て明け方健太に「お父さん落ちたよ」とたたき起こされたが今回は落選するものと決めかかっており、落ちたときに慰めようと夜中中起きていた(倚門之望か?)が、予想がオーはずれ良かった。
今後の日本は残念ながら経済的な大混乱が起こると思うが、経済、財政、金融に通じている議員があまりに少ない。健太は少なくとも銀行員で、私と同じようにディーリングルームにもいた。私の分析を幼少期から耳をふさいでも強引に吹き込んできたから他の議員より知識、分析力はあるはずだ。混乱期に多少の貢献は出来るだろう。来年7月に私は議員を辞めるが、健太を通じて少しでも国にお役に立つよう努力したい。

4.「このままでは国家債務を『インフレで解決』せざるを得なくなる」
米雑誌 フォーブスによると、「億万長者の投資家であるポール・チューダー・ジョーンズは、選挙を前に米国の債務が増加することを強く懸念している」
「ポール・チューダー・ジョーンズは22日、CNBCのインタビューに応じ、米国は『財政支出の問題に真剣に取り組まなければ、あっという間に破綻してしまうだろう』と話した。また、このままでは国家債務を『インフレで解決』せざるを得なくなると警告し、こうした市場の考えが将来的な金利上昇という予測に結びつき、国債利回りの上昇として現れていると主張している」。
借金の対GDP比は売国で120%に対し、日本は250%。格段に日本の方が悪い。ポール・チューダー・ジョーンズ氏の考えに沿えば、日本はまさに「国家債務を『ハイパーインフレで解決』」しなければならない状態だ。なぜまだハイパーインフレや財政破綻が起きていないのか?
日銀が国債の爆買いをして長期金利の上昇を無理やり抑え、日銀が印刷機をフル回転させて紙幣を刷りまくり、資金繰り倒産を抑えており、日銀と年金が株購入で株価の暴落を抑え、政府が為替介入で円暴落を何とか抑え込んでいるからだ。
まさに計画経済的手法で抑え込んでいるが、その分、起きた時の破壊力はすさまじいものとなるだろう。ちなみに日本で長期金利が上昇すると日銀がとんでもないほどの債務超過になり、日銀と円はお仕舞。
https://forbesjapan.com/articles/detail/74674

5.「なつかしや、ポール・チューダー・ジョーンズ氏」
久しくポール・チューダー・ジョーンズ氏の名前を聞かなかったが、まだ存命でいらしてよかった! リスクテーカー仲間だったうちの一人だ。
ポール・チューダー・ジョーンズ氏をはじめ、故ジュリアンロバートソン氏(タイガーファンドオーナー)、ニック・ロテインやドラッケンミラー氏(ソロスの2大ファンドマネージャー)など世界の金融界の大御所たちは、皆、私と考え方が同じだ。
そりゃ、そうだ、皆、伝統的/正統派金融論に則って勝負をしていたからだ。・
昔は、世界のマーケットで彼らと同様に私も著名だったと自負している(日本では無名だったとしても)が、私だけは消え去ったな~と思うと少し寂しいこともある。英語がへただから海外メディアに(The International Economy 以外)顔出していないし、それ以上に彼らほど大きな勝負をしていないのだから当然と言えば当然だ。

6「さわかみ投信社長『日経平均3万円割れも』『実質伴わず』」
本日の日経新聞でさわかみ投信の篤人社長曰く 「ここ40年間は投資家にとってとても幸せな時間が続いた。過剰流動性が続いている。特にリーマン・ショックの後の金融緩和で、年金買いによって株価はずいぶんと上がっている。しかし、そこには中身がない。張りぼての経済という側面があるので、矢が突き刺さったら一気にしぼんでしまう」
私は今、株を全く保有していないので(=自信を持った相場感がない)ので、えらそうなことは言えないが今の日本「張りぼての経済」という点は全く同感だ。政府・日銀がなんとか破綻を先延ばしにしてきた結果、膿がたまりにたまっている。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL29AJWTZ21C24A0000000/

7.「クラス会」
衆議院選翌日夜は東京教育大附属高校の(普段割と頻繁に会っているモノ同士の)ミニクラス会。当然のことながら病気の話題が中心。でもやはり気さくな仲間との会話は楽しい。
(クラスメートへの伝言)
なお、今後ミニクラス会に参加できるクラスメートの方は幹事の小林正樹君に連絡してください。連絡がいくようになると思います。

クラス会②

8.「田中一村」展
先日、「日本のゴーギャン」とも言われる奄美大島で晩年を過ごした田中一村画伯の展覧会@東京都美術館にウインブルドンのデザインをしたイラストレーター佐藤忠敏夫婦と行ってきた。専門家の解説付きだから、楽しさも一層だ。
田中一村画伯は小磯良平、林武と共に私の大好きな画家で、奄美大島の美術館には今まで3回、箱根の岡田美術館、千葉市美術館での田中一村展にも必ず行ってきた。晩年を過ぎした奄美大島の口田家は非常に印象的だった。今回の展覧会は圧巻。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK054LG0V00C24A9000000/

田中一村