「金本位制を放棄したからこそ財政ファイナンスは絶対してはいけないことなのに」「自衛隊70周年記念観閲式」「軍人の優先搭乗」他

2024年11月10日

1.「長期金利が0.1%上昇するたびに日銀の保有国債の評価損は2.9兆円ずつ増える」
米10年金利は最近の底を付けた 9月16日は3.62%。現在米国の10年金利は4.30%。1か月半で0.68%もの上昇だ。
一方、日本の10年金利は現“在0・99%で同期間に0.17%の上昇だ。
日銀の保有国債の評価“損は0.1%の上昇あたり2.9兆円ずつ拡大するから、この1か月半で4.9兆円も評価”損”が増えたことになる。約18兆円程の評価損を抱えていることになる。それでも債務超過に陥らないのは、株に大きな評価益があるからだ。
伝統的金融論/正統派金融論では中央銀行が債務超過になり通貨の信用が失墜する事態を避けるために、絶対保有してはいかない(株価がいつも上昇するとは限らない)とされる株式で、何とか債務超過を逃れている中央銀行など、中央銀行として体をなしていない。土台がしっかりしていない、脆弱もいいところだ。今年8月の4400円程の下落が2度ほどあったら、日銀など吹っ飛んでしまう。
しかも近き時期にやってくるであろう日本版トラスショックでは4400円程の下落2度くらいでは当然収まらないだろう。膿を貯め過ぎた。

2.「金本位制を放棄したからこそ財政ファイナンスは絶対してはいけないことなのに」
金本位制時代においては、貨幣の発行量はその国の金保有高に制限されていたので気ままに通貨を発行できなかった。
しかし通貨は経済の成長に合わせて適切な量を供給しないと、通貨不足(=通貨の価値が上がる=1万円札で沢山のモノが買える)でデフレが生じてしまう。
経済が成長しでデフレリスク深刻になって来たので金本位制が放棄された。
しかし、そうであるならば、中央銀行はむやみやたらと通貨を発行し、通貨価値を棄損しないように自らを強く律せねばならない。
政治家は人気取りの増税を忌避し、通貨を刷って政府の歳出に充てようとする。その政治家の強い要求に中央銀行マンとしての矜持を持って抵抗しなければならなかったのである。それなのに政治家の言いなりになって、通貨を刷りまくっている(実際には日銀当座預金残高を急増させている)のが、現在の日銀だ。私が「円が紙くず化する」と主張している理由である。

3.「米10年債利回りは再び5%に戻るか?」
昨日のブルムバーグ記事によると、JPモルガンAMのCIOは米10年債利回りは再び5%に戻ると予想しているそうだ。私は完全にAgree.なお先週金曜日のクローズは4.30%。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-11-08/SMN309DWX2PS00?srnd=cojp-v2

4.「フジマキは破産したか?」
昨日、以下のリツイートが私のX に来た。 .
「20年前から国債暴落・財政破綻と叫んでいますが、貴殿が破産したとの噂は聞かないので自分でも信じてないんですね」
以下のように回答した。
「120% 信じていますがね。ドルのMMFの購入、(発行量が限定されている)避難通貨としてのビットコインの購入等破綻シナリヲに沿ってポートフォリオを勧めてきていると思いますが20年前はドル円108円、今152円。しかも$MMFだと円よりかなり高い金利を20年間もらってきた。ビットコインは当時、存在せず。今爆謄。どうやって私が破産するの? 台風が来ると言う予想をして、方向変換の気配は全くなく(政府の借金、日銀財務は一時も好転せず日に日に悪化)、風もかなり強くなっているのに、「今まで来ていないから台風は来ない」という人の頭の構造が私は知りたいですな」

5.「フジマキの様相は外れたか?」
昨日、以下のリツイートが私のX に来た。 .
「FRBは予想通り利下げ。(昨日の)アメリカ長期金利も下落。予想外れました。株も上がるでしょう」
以下のように返信した。
「アホですね。デイトレーダー的視点しかない人は個人破産してしまうから市場には関わらない方がよろしいかと」

6.「どの程度の財政支出が適切か」
昨晩、以下のリツイートが私のX に来た。 .
「この30年、大きなインフレはなくむしろデフレで苦しんでいたと思うのですが、どの様な状況でどの程度の財政支出が適切なのかをお教えいただけないでしょうか?」
以下のように回答した。
「税収+税外収入にみあった財政支出が適切。日本では財政法の決めたことが正しい。世界中でも全政界が決めた通り。一時的に逸脱すればすぐこの『税収+税外収入』にあった支出に戻す。これが悲劇を生まない財政支出の限度」

7,「自衛隊70周年記念観閲式」
昨日は防衛相・自衛隊70周年記念観閲式を拝見させていただきに朝霞駐屯地に行ってきた。親戚(藤巻家から養子に行った)が航空自衛隊空将で、沖縄総司令も務めていたこともあり、自衛隊には昔から愛着を持ち、尊敬もしてきた。税金を払う際、「なんで私の税金がこんなことに使われるんだ」と憤ることが多い(特に国会審議に参加をしていると)が、防衛費に使われるのなら納得といつも思っている。

自衛隊1 自衛隊2

8.「軍人の優先搭乗」

前に一度書いたが、コロナの最中に米国に3度(一回はハワイ)行って驚いた(?)。、飛行機搭乗の際、日本では「お子様ずれや身障者の方」を最優先で乗せるが、現在の米国では軍人や退役軍人を優先搭乗させるようになっていた。
米国友人に理由を聞いたら「わからない。しかし国に命をささげた彼らに報いることで我々が出来ることはそのくらいしかないからね」との答えだった。