「国民民主は『無責任』」,「税収実態を十分理解せずに安易な玉木試案に乗るな!」「玉木氏シナリオで手取りは増えても国民生活は地獄化」他

2024年11月11日

(ここに述べる意見/分析は日本維新の会の公式見解でも分析でもありません
私の個人的見解・分析であることをご理解ください)

1.「国民民主は『無責任』」
所得税の。負担が生じる「年収103万円の壁」とガソリン税の一部を下げる「トリガー条項」を掲げる国民民主は「無責任」だ。
「働き止め」を引き起こすような税制は改正するのは必要だし、「小さな政府&低い税金」論者の私は減税には賛成だ。
しかし減税のためには「小さな政府」が必要だ。「大きい政府&低い税金」など財政学的にも経済的にもありえない。国民民主は財源を明示していない。
財政が健全な時なら「減税して、民間が元気になりGDPを増やし結果として税収増を目指す」という理屈は納得できる。しかし時間軸の概念が無い。
このように極端に悪い財政状況の時に、減税を先行すれば、税収が増える前に、日銀崩壊、財政破綻(Xデイ )が先に来る。
財政が限界状態にあり、極限状態の財政ファイナンスでかろうじて国家が存続しているときに、財源を考えない減税、バラマキは無責任だ。単ある表集めに過ぎない。国民をごまかせてもマーケットはごまかされない。

2,「税収実態を十分理解せずに安易な玉木試案に乗るな!」
平成6年度の予算段階での税収概算は69.6兆円。税収の3大柱は消費税23.8兆円、所得税17.9兆円、法人税17.0兆円である。他の税目で(税率を上げるなど井で)税収を増やそうとしてもたかが知れている、税収を増やすにはこの3本の税種を増やすしかない。法人税は国際競争にさらされており、税率を上げれば大企業は海外進出してしまい、逆に税収は減るだろし、中小零細企業の雇用さえ守れなくなる。所得税は累進課税であるが、日本人は金持ちが少ないから、いくらそこの税率を上げても税収増はたかが知れている。そうなると税収を大きく増やすためには消費税率を上げるか、課税最低限の引き下げ(多くの人に所得税をより高い税率で払ってもらう)しかない。好むと好まざると事実は事実だ。
玉木試案を受け入れえると、政府資産によると、所得税収入が7,6兆円減ると聞く。3大柱の一つの所得税が17,9兆円から10.3兆円に減るのだ。国の基幹税をごそっと減税して、大きな政府のまま、国が持つと思っているのだろうか?

3,「所得税はごく少数の人が大半を支払っている」
以下、私が平成27年(2015年)に私が国会質疑で国税当局に聞いた資料だ。
「1億2500万人の人の内、所得税を払っている人は4900万人で国民の40%弱、
そのうち限界税率を5%となる納税者は2900万人程度で国民の23%
そのうち限界税率を10%となる納税者は4000万人程度で国民の32%、
要は国民の95%は所得税を払っていないか10%以下しか払っていない。
他方33%以上(課税所得年収900万円以上)の限界税率を払っている人は80万人で国民の0.6%しかいない。
このような累進性のために5%の税率帯を1%上げると国は6700億円の増収になるが方33%以上(課税所得年収900万円以上)の税率帯を1%上げても国は500億円の増収にしかならないのだ。
その一番ごぞっと入る税収帯の税収を削るのだから玉木案なのだから、所得税収はごそっと減ってしまうのだ。大きい政府を保持したいのなら消費税の大幅増税かハイパーインフレしかない」

4.「玉木氏シナリオで手取りは増えても国民生活は地獄化」
玉木氏案の103万円の壁を178万円に引き上げれば(=減税)まずは、税収不足になるから国債発行額が増える。国債の買い手が不足するため日銀は宣言していた「国債買いオペ減額」を撤回し、逆に「「国債買いオペ増額」をせざるを得なくなる。QTどころか QEだ。お金の回収どころか約束違反だと驚く世界の投資家で円は大暴落だろう。すさまじいインフレが進行し減税以上に物価はあがる。(例えば)「手取りが10%増えても月々の家計支出は(例えば)3倍になる」
ということ。
ましてや日銀ぼ「国債買いオペ増額」への転換が発表されれば、円は信用を完璧に失い、一気に円は紙くず化するかもしれない。たしかに「手取り」は10%増えても1斤1億円位なったパンは買えなくなる。地獄である。

5.「国民民主案は岸田定額所得減税と何が違うのだ?」
要は「壁の解消」などともっともらしい理屈をつけているが、玉木試案は岸田前首相が夏に行った「一人4万円の所得減税」となんら変わらない。税収が予定より多かったから借金返済に充てずに国民に還付してご機嫌取りをしようというものだ。ばらまいたお金は、近kじか起こるハイパーインフレで政府は回収する。ハイパーインフレは債権者(国民)から債務所(政府)への富の移行で究極の財政再建だからだ。玉器国民民主はそれに乗り票を増やそうとしている、としか私には思えない。

6.「今の日銀は銅や鉄を担保に通貨を発行しているようなもの」
金本位制は通貨の信用を金という希少価値のあるもので担保していた。銅や鉄などいくらでも採掘できるものでは担保とならなかった。金本位制の弱点があらわになり管理通貨制度に変わったからといっても通貨の信用を担保するものは必要だ。それは好き勝手に通貨を刷り、ばらまかないという中央銀行の毅然たる態度である。それを今の日銀は世界に冠たる勢いで放棄した。今の日銀は銅や鉄を担保に通貨を発行しているようなものだ。いや海岸の砂を担保に通貨を発行しているのかもしれない。私が円が紙屑化すると言っている理由である。私の結論が過激なのではない。今の日銀のオペレーションが、伝統的金融論/正当派金融論からかけ離れて、あまりに過激なので待っている結論が過激なだけである。