(ここに述べる意見/分析は日本維新の会の公式見解でも分析でもありません
私の個人的見解・分析であることをご理解ください)
1. 「格下げの恐怖」
一昨日の日経新聞「大気小機」。いたって正論。「格下げ」がX デイの引き金の一つだ、といつも私が説いているが、この論考は「格下げが企業に影響を与える理由」を丁寧に書いてある。
「大気小機」いわく「国債の格付けは(藤巻注:国の支払い金利増の他にも)企業にも大きな影響を与える。企業の信用格付けには、一般的に本社を置く国の国債格付けが上限(天井=シーリング)になるソブリンシーリングの考え方がある。
政府が財政危機に直面すると増税、外為規制などの政策を発動する可能性があり、企業活動が影響を受けるとされるためだ。実際に、多くの日本企業は業績や財務内容が良くても信用格付けがA1以下である」
「減税、補助金、給付金などの目先のメリットにばかり着目し、構造改革や財政再建を先送りするのは、将来にツケを回すことになるので避けなくてはならない。それに加えて、国債の格付けの低下が企業の競争力をそいでいることにも目を向ける必要がある」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO85628890Q4A221C2DTC000/
2.「インフレ税の負担増の方が問題の根源」
一昨日の日経新聞「経済論壇」では、「物価高と金融政策の課題」に関して明治大学准教授の盛本圭一氏の論考を紹介している。まさに私が従来、主張している通りのご主張。
盛本圭一氏いわく「インフレにより民間部門からその資産価値を奪う形で財政赤字を賄っているという意味で、実質的な課税であり、「インフレ税」と呼ばれる所以(ゆえん)であると説明する」「最近では、所得税や社会保険料の負担軽減ばかりに目が行きがちだが、暗黙のうちに襲う物価上昇に伴うインフレ税の負担増の方が問題の根源である。財政支出の財源を消費税などの租税ではなく、通貨発行益で賄えば、増税の負担から免れられ、家計が潤うということはない」「盛本氏はインフレ税は『打ち出の小づちは存在しない。ないものはない』の典型だと断じる。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO85606590Q4A221C2MY6000/
3.『同意できない』
以下、朝日新聞原真人編集委員の論考
以下、朝日新聞原編集委員の12月20日の記事。この日発表された「過去四半世紀の金融政策を分析評価する『金融政策多角的レビュー』に関して
「異次元緩和をめぐる論点はレビュー本記より、むしろ巻末に付された経済学者8人の講評のほうがわかりやすいのかもしれない。それぞれ主張も評価や批判のポイントも違う」
「(伊藤隆敏コロンビア大教授と渡辺努・東京大教授は、全体としてレビューを前向きに評価した一方) 一方、レビューにきわめて辛口評価だった吉川洋東大名誉教授の意見に触れられている。
吉川教授は「『日本経済にプラスだった』という結論に対しては『同意できない』とまっこうから批判した。
吉川氏は、異次元緩和は人々の期待に働きかけることで2%インフレ目標を持続的に達成しようとしたが、それはリフレ派が主張してきた政策だったと指摘。『目標を達成できなかったのはその理論に根本的な誤りがあったからだ』と主張した」――>私は、もちろん親交のある吉川教授に大賛成だ。
異次元緩和という名の「日銀の国債爆買い」で、財政規律は完全に忘れ去られ、円安が進み、中央銀行をとっかえざるを得ない(=円の紙くず化)危機が目前に迫っていると思うからだ。
4.「インド大使館のキャロルナイト」
一昨日は、本会議後、我が党国際部の依頼により、インド大使館の「クリスマスキャロルの夕べ」に家内、と我が党の国会議員と参加(杉本和巳衆議院議員、
阿部圭史衆議院議員、石井苗子参議院議員)。我が党議員が参加所の中では一大勢力。(写真はインド大使夫妻と)
5.「ボケた」
一昨日は午前、午後と本会議の後、しばらく時間をおいて再び3分間の「臨時国会期限延長」の採決。21日までの会期を24日まで延長する決議を可決した。
で、議員会館に戻る際、同僚の柳ヶ瀬議員と一緒になったが、別れる際「少し早いですが、良いお年を」と言ってしまった。柳ヶ瀬議員曰く「エ、エ、エ?、まだあるんですよ。今、何を決議しましたっけ?」あ、そうか。