(ここに述べる意見/分析は日本維新の会の公式見解でも分析でもありません
私の個人的見解・分析であることをご理解ください)
1.「地銀、国債など含み損2兆円に拡大。すごい!で、日銀は?」
本日の日経新聞記事。地方銀行が保有する国内債券の評価損が2024年末時点で約1兆9000億円となったそうだ。巨額損失!!記事は「金利が一段と上昇すれば想定外のリスクになりかねない」としている。私もそう思う。
なにはともあれ、全地銀での含み損総額が1.9兆円。すごい。のだ!
ところで、日銀は0.1%長期金利が上昇するたびに(私の計算では)2.9兆円の評価損の拡大。す、す、す、すごいのだ!最近は連日0.1%づつ金利が上昇しているから、毎日2.9兆円ずつ評価損が拡大している。
私は「通貨の信用を守るために中央銀行たるもの、評価が上下するような資産を保有してはならない」と伝統的金融論で最初に習った。更なる長期金利上昇で、日銀は大丈夫なのか?
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB137WC0T10C25A2000000/
2.「日銀当座預金への付利金など上げる必要はないか?」
昨晩以下のようなリツイートが私のXにきた。 .
「そんな事より日銀当座預金の金利まで0.5%に上げた事を問い質して貰いたいですね」
以下のように回答した。
「日銀当座預金に付利する必要がないなどという教祖がどこかにいるようですが、お金をじゃぶじゃぶにした以上、伝統的金融政策時の金利引き上げ手法はもう使えません。日銀当座預金への付利金利を引き上げるしか政策金利の引き上げ手法は無いのです。全世界の中央銀行は今同じ手法で政策金利の引き上げを行っています。日銀当座金への付利金利を引き上げなければいいとの主張は、どんなにインフレが加速していっても、日銀は政策金利を引き上げなくても良いとの主張と同義です。アホかいなというとになります。
3.「資産インフレの恐怖」
昨日の日経っ聞によると、東京23区分譲マンション賃料が2カ月連続上昇 し最高値が迫っているそうだ。
お金を回収しないとバブルの二の舞。今度は失われた30年ではなく失われた70年になる。しかし回収できない、日銀が自死するから。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB12BF90S5A210C2000000/?n_cid=SNSTW001&n_tw=1739419695
4.「長期金利が上昇しているのはなぜか?」
昨日、以下の質問を私のX にいただいた。
「先生にお聞きしたいのですが最近短期が上がっていないのに長期金利がジワジワあがっているのは信用問題なのですか。住宅ローンが心配です」
以下のように回答した。
「短期金利は中央銀行が決め、長期金利はマーケットが決めるとは伝統的金融論の常識。少し前までは、日銀自身も「教えてよ、日銀」という一般人向けホームページにそう書いていた。それを長期金利も中央銀行が決めると決めつけ、長期金利を抑え込もうとしたのが日銀。やはり無理だったということ。金利を押さえつけようと国債爆買いをすると、お金がばらまかれ、お金の価値が希薄化(=インフレ)し、長期金利は上がってしまう。中央銀行が長期金利を抑えられるのは一時的で、その化けの皮がはがれてきつつあるだけ」
5.「以前、日銀が頻繁にやっていた『売りオペ』とは約束手形の売りオペ」
昨日、以下の質問を私のX にいただいた
「藤巻先生、質問です。日銀は売りオペ自体は昔からやっていたと思うのですが、簿価会計は続いています。一部でも売ったら時価会計になるのでしょうか?」
以下のように回答した。
「日銀が昔やっていた売りオペとは手形の売りオペ。伝統的金融政策においては基本的なオペレーションの1つ」
6.「日銀当座預金残高への付利で政策金利を動かせる理由」
先ほど、以下の質問を私のX にいただいた。
「先生質問です 日銀当座預金への付利金利を引き上げるしか政策金利の引き上げ手法は無いというのは、超過準備の付利金利が実質的な下限金利になってしまうため、超過準備が潤沢な現在では、付利金利をコントロールすることでしか短期金利を操作できないという認識であってますか?
以下のように回答した。
「あっています。たとえば民間銀行は日銀当座預金に残高を残せば0.5%を日銀から貰えるのなら、わざわざ大変な事務を行い、倒産リスクが日銀より高いと思われる(私は日銀の倒産リスクはかなり高いとは思うが)民間会社に0.5%で融資などしないでしょう。それによって日銀当座預金への付利金利を引き上げることによって市中の金利の下限を設定することが出来るのです」
7.「20年以上前からハイパーインフレが起こると言い続けてる『伝説のディーラー」』は誰か?」
昨晩以下のようなリツイートが私のXにきた。
「誰とは言わないが20年以上前から、あと数年でハイパーインフレが起こると言い続けている「伝説のディーラー」がいますよね。いえ、誰とは言いませんが」
以下のように回答した。
「20年前以上ではありませんが、2013年の異次元緩和以降からであれば、それは私ですが。情弱ですね。
ちなみに、2013年前は、日本は財政破綻をすると言っておりました。財政破綻の先送り策が異次元緩和だったので。お金がなくなって、資金繰り倒産をするくらいなら、紙幣を刷って歳出をまかねばよいとの愚かな考え方でした。リーダーは、誰も破綻の時の当事者になりたくないですからね。しかし、その結果が今のインフレ、いずれ近い将来、一晩にして、ハイパーインフレになるでしょう。国民は地獄です。2013年当時財政破綻していれば、国民は多少苦しい思いをしていたでしょうが、今頃は経済回復、とんでもない先送りをしたものだと思います」。