(ここに述べる意見/分析は日本維新の会の公式見解でも分析でもありません
私の個人的見解・分析であることをご理解ください)
1.「日銀ついにピンチ域に」
国債の評価損が拡大しているおり、株の評価益に頼っている金融機関が多いだろうから、年度末(本日の)の日経225の1502円下落のダメージは大きいだろう。
特に日銀がきつい。まだ債務超過には堕ちいっていないが、ついに内部留保を食い始めてしまった。
2024年9月末の国債評価“損”は13.6兆円、株ETFの評価“益”は33兆円。したがって内部留保以外に19.4兆円の評価益があった。
その後、私が国会で日銀に質問したところ、国債は0.1%の金利上昇ごとに3兆円の損の拡大、日経平均は1000円ごとに1.8兆円の評価益の減少との答弁をいただいている。
それを基に本日の「日銀保有国債の評価損と株の評価益」の合算額は2.7兆円の評価損。長年かかって貯めた13兆円の内部留保を食い始めてしまったということ。
(注:私の勝手な推計ですので妄信はおやめください)
債務超過まではあと10兆円程しか残っていない。昨年9月からの6か月間で22兆円も吹っ飛ばしてしまったこと考えると、今後債務超過になるのはいとも簡単。
植田総裁に「債務超過が近づいているが大丈夫か?」とお聞きすると「中央銀行はその性質からして通貨発行益があるからいずれは債務超過が解消される。したがって問題ない」とお答えになる。
他の中央銀行ならその主張は一応、聞くに値する。債務超過なってもその後、十分な通貨発行益が毎年期待できるからだ。
しかし日銀の毎年の通貨発行益は(昨年は2兆円を超していたが)、普段は毎年1.5兆円程度である。
巨大な債務超過になった場合、債務超過を解消するには何年(又は何十年)かかるのか?外国人がそんな中央銀行を、そしてその中央銀行の発行する通貨を信用し続けてくれるのか?私は到底思わない。
債務超過になったらすぐ日銀がアウト!とは言わないが、いつ突然外国人が日銀を見捨てるかが心配で日銀総裁は夜も寝られなくなるだろう。もし撤退を決意したら1晩で円はアウト。ドル売り/円買いをしていた日本人は1ドルの買い戻しにとんでもない金額の円が必要になる。ドル売り/円買が抱えるリスクはテールリスク(=起こる確率は極めて低いが起きると悲惨なことになるリスク)以上に高いリスクになったといえよう。
2、「臆病な私」
一昨日、この数年間、株には手を脱していないと書いたら、昨日以下のリツイートが私のXにきた。
「この数年の上昇を取れなかったんですね」
今朝、以下の回答をした。
「はい、私、おくびょうなんで。
ヘッジファンド、ムーアキャピタルのオーナーでCrazy guy とマーケットでいわれていたルイス・ベーコン氏に私は「あのCrazy な日本人の名前、なんていったけ?」と言われましたが、crazyな勝負をするときは自説に自信があるときだけであり、臆病だっただけにマーケットの世界で長く生き延びられたのだと思っています」