財政金融委員会youtube(日銀、暗号資産)

2019年06月01日

1.インフレは日本にとって深刻な問題となろう(MMT批判)

昨日の日経新聞「経済教室」は「現代貨幣理論MMTを問う(上)目新しい主張、軒並み不正確」というタイトルです。「目新しい主張、軒並み不正確」とのタイトルからして明白なようにMMT批判論です。「そうなったとき、巨額の財政ファイナンスが引き起こすインフレは日本にとって深刻な問題となろう」「(MMTの)主張は、財政ファイナンスがハイパーインフレを誘発すれば、デフォルト以上に多大なコストが生じかねないことを無視している。」その通りです。

ただこの論文に論者は、日本の「統合政府論者」達と同様の間違いをしています。「日銀負債は発行銀行券だけと思っている点」です。キャサリン・マン&ウイルム・ウイター両氏いわく「国家の貨幣性債務は名目上の債務にすぎない。兌換(だかん)不能なので、銀行券の保有者は発行者(中央銀行)に金などとの交換を要求できないからだ。ここで注意したいのは、国家が発行したベースマネーはこの意味で国家の債務ではないが、後述するように通貨発行には通貨発行益などの経済的意義があることだ」と言っているのです。日銀当座預金は名目上の債務にすぎないのではなく実質的債務です。金利をしはらわなければならないし、元本を民間銀行に返さねばなりませんhttps://www.nikkei.com/article/DGKKZO45465750Q9A530C1KE8000/

2.地銀経営はトレンドとして厳しい

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO45492960Q9A530C1EE8000/

日銀の桜井真審議委員が30日、静岡市で記者会見したとのこと。「桜井氏は金融緩和が長引くことで「地方の金融機関の経営はトレンドとして厳しい状況にある」と認めた」「金融緩和の副作用を「今までと違う観点から広く慎重に考える必要がある」と強調した。金融緩和を継続すれば地銀がout。辞めると政府が資金繰り倒産。出口を出ようと金利を上げれば債務超過。どうする日銀?

3.財政金融委員会youtube

2019/05/30の参議院財政金融委員会のyoutubeを更新しました。長いので「日銀の出口シミュレーションの要求」と「暗号資産税制に関する質疑応答」の2本に分けました。日銀に関しては、FTBは利上げ開始2年半前に「利上げをした時にFRBは赤字に陥らないかどうか?」のシミュレーション結果を公表している。一方、日銀は全く公表しようとしない。損の垂れ流しになる、債務超過になる可能性が極めて高いからではないか?というような内容です。

日銀の出口シミュレーションの要求 

https://www.youtube.com/watch?v=6Gx3QQ8Gbo4&feature=youtu.be

暗号資産に関しては「暗号資産から生じる利益は譲渡所得」という通達は法律ではなく、裁判所を拘束するものではない。訴訟になったら国税当局は大変苦しいのではないか?私が弁護士なら、今までの国会論議で詰めてきた点を突く。そこを突かれては税務署は勝てると思っているのか?というような内容等です。

暗号資産税制に関する質疑応答 

https://youtu.be/mr3iIGczrjw

 

3財政金有委員会youtube