年金は大丈夫か?

2019年06月09日

1・少子化問題

子供を産みたいのに経済的事情で埋めない人には国は援助すべし。しかし国のために「産めよ、増やせよ」では昔の富国強兵と何にも変わらない。今までの政策に効果がほとんどなかったことから自明のように少子化対策は大変。

究極的には移民を受け入れるか、スイス型(移民受け入れずに経済2流国でも、摩擦の少ない国)か、国民が選択する必要があると思う。少子化の流れが変わらないのなら、国全体としての国力が落ちても(人口減の方が大きく)一人当たりは豊かになる政策を打つ選択もありだと私は思うのだが。なお、終身雇用制と年功序列がなくなれば少子化問題は多少解決できると思っている(=子供を産むために離職してもまた産後に新しい職場で働ける)と思っている。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO45856010X00C19A6EA1000/

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(妹・岡久美子の絵)

2.年金は大丈夫か?(年金の財政検証)

厚生労働省が5年に一度実施する公的年金制度の「財政検証」の公表が遅れている。「年金の財政検証『参院戦後」の見方』という記事が6月4日付け日経新聞に載っていた。 「検証は将来の年金額が少子化で先細りする結果になる公算が大きく」「財務省の幹部は検証結果を見据え、『選挙前に公表しても(政権にとって)いいことはない。マイナスの影響の方が大きい』と話す。」そうだ。かなり厳しい結果が出てきそうだ。 この厳しい結果を踏まえて金融庁が3日に「人生100年時代、公的年金制度に頼った生活設計だけでは資金不足に陥る可能性」と発表したのだろう。 先の記事では「高齢者に払う年金の原資を『仕送り』する現役世代が少子化で減っていくためだ」としている。政府は年金の「持続性の危機」を「少子化のせい」にしたいだろう。そうすれば、世論は、何となく「仕方がない」となるだろうからだ。しかしそれは責任転嫁だ。

年金悪化の主たる理由は政府の経済政策の失敗だ。世界最大の財政出動(=財政赤字が世界最大)なのに30年間で日本の経済成長は断トツのビリ。低迷経済成長の結果は株価にも表れる。30年前の1989年末のNYダウは2,753ドルだが今や25,983ドルで9.4倍。一方。日本株は当時38,915円、現在20885で約半分。人口が減ったとしても米国のように経済成長が継続し年金が10倍の運用が出来たら何ら問題はなかった。

先日、テニス仲間がメールをくれた。米国からの年金通知が来たそうだ。「ワーイ」と大喜びしていた。彼は10数年米国で勤務したが、そんな短期間でも、とんでもないほどの支給だそうだ。そりゃそうだろう。株価がこれだけ上昇していれば年金は盤石だ。日本の計画経済の行き詰まりを示す事象だ。

この30年間、日本経済は超低迷で世界ダントツのビリ成長だった。そのうえで莫大な借金が残り、これからの我々の生活を直撃する。官主導の計画経済(=社会主義経済)から脱却して、規制緩和、小さな政府(税金は少なくて済む)の民主導型(=真の資本主義社会)への返還を真剣に考えねばならない。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45634200T00C19A6EE8000/

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45636720T00C19A6EE8000/

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3.マネーロンダリング

仮想通貨がマネーロンダリングに使われやすいと非難する方がいらっしゃいますが、一番使われやすいのは現金です。なおマネーロンダリングとはお金を洗濯機で洗ってしまうことではありません。裏社会や脱税資金の汚れた資金を正当な行動からできた一見きれいなお金に換える手法ですIMG_6486