(臨時版)円高は円暴落の導火線

2020年03月09日

円高は円暴落の導火線

この1か月で、日米長期金利差は0・73%縮小した。ドル円は4.5円、日経225は3100円下落した。次の1か月、同じマグニチュードで相場が動くと、今の米国債10年金利が0.76%だから日米長期金利差は無くなる。今、円高を推し進めている要因がなくなるということだ。だとすると為替は100.5円でそれ以上の円高は想定しにくい(もっとも相場に絶対はない)。株価は18000円割れ。日銀は保有株式の評価損となる。円高は円暴落の導火線と私が考える理由だ。円暴落すればハイパーインフレとなってしまう。

日銀は利上げ時にも債務超過にならないか?

昨日はtwitter でMMT理論の信奉者にその間違いをかなり指摘させていただきましたが、その中に「利上げ時には日銀の保有国債の受け取り利息が上がるから、日銀が債務超過になるなどとんでもない」という趣旨の反発があったので、以下のように答えました。

「私が国会で若田部副総裁に『日銀の利上げには日銀当座預金の付利金利引き上げしかない。そんなことをすると日銀が債務超過になるのではないか?』と質問した時、副総裁が『大丈夫です。長期金利も上昇するので保有国債から受け取る金利収入も上がります』と答えたので『詭弁だ。それなら今後一年にいくら保有国債に満期が来るのか?』と聞いて得た答えが54兆円でした。480兆円の日銀当座預金の金利が1%あがれば年間4.8兆円の支出増。1年間に54兆円分が満期になり1%高い国債に買い替えととしても年間5400億円しか金利収入は増えない。1年間平均して満期が来るなら平残27兆円で2700億円しか増えない。9.4兆円の準備金等はすぐで吹っ飛ぶ」と反論したのです。要は、副総裁が、国会答弁で、このようなゴマカシ(日銀自身、答弁に無理があることは充分お分かりだったと思います)しか言えないところに日銀の窮状があるということです」