(臨時版本日第2弾 諸富京大教授の警告は無視され続けてきた)

2020年04月22日

(日本が国家として生き残る道はあるのか?諸富京大教授の警告は無視され続けてきた)

家に閉じこもっているので、書斎の掃除をはじめたら、京都大学大学院 諸富徹教授へのインタビュー記事が載った20141129日付け日経新聞「2014衆議院選「税に思想はあるか」を見つけた。諸富教授曰く「そうなれば、日銀がますます国債を引き受けないと予算が組めない。日銀は国家財政と運命共同体になってしまいます。戦前、軍事費が膨張して、国債を引き受けた日銀と国の『抱合財政』という言葉がありましたが、これと同じ状態になりかねません」(藤巻注:なんだ「統合政府」って戦前は「抱合財政」と言う言葉を使って国民をだましていたんだ)。京都大学諸富教授続けて曰く「国が返済に行き詰まれば、借金の実質的な価値を小さくしようという誘惑にかられます。その手段は、お金の価値が下がり続けるインフレです。終戦直後のハイパーインフレでは社会が激変するので、マイルドなインフレを長期に起こし、借金を実質的に目減りさせる。専門家がインフレタックスと呼ぶものです」「財政再建の道筋がはっきり示されなければ、そういう危ないシナリヲも念頭に置かざるを得ない。もっとも、何らかのきっかけで長期金利が急騰すれば瞬く間に国債の利払い費が急騰して日本財政は破綻します。国債価格が暴落すれば、日銀は膨大な含み損を抱えてしまう。最悪の事態を避けなければならないことは、異次元緩和を進める日銀総裁もご存知でしょうし、自分たちの運命を自身の手で制御できる余地を確保することが、日本が国家として生き残る道だと思います」諸富徹教授がこう語ったのは黒田日銀が異次元緩和を開始した1年半後だ。その後、リフレ派や統合政府論者、さらにはMMT信者のせいか「財政まだ大丈夫」論が横行し財政赤字への危機感は薄れ事態は当時より格段に悪化してしまった。この緊急時に欧米のような巨大財政出動も出来ない状況だ。諸富教授のおっしゃるように日本が国家として生き残る道はあるのだろうか?私は日銀をつぶし、新中央銀行を創設すれば再生可能だと思う。しかし備えをしない国民は再生するまでの間に地獄を味わうだろう。余裕のある方は配られた10万円でドルを買って保険とした方がいいと思う。国民一人10万円の支給は「もう私たちの政府では助けれません。この10万円で保険を買い個々人で生き延びてください」とのメッセージではないかと邪推さえしてしまう。もちろんこれは考えすぎであることは充分承知しているが、財政、日銀の状態を正しく認識することが国家も個人も生きる道の第1歩だと思う。