(↑月見草)
1.暗号資産は台頭するか?
世界的に非常に権威のある経済誌「The International Economy」の冬号の特集は「Is the world’s Reserve Currency In Trouble?」だ。この雑誌は各国中央銀行総裁や財務大臣経験者、世界の著名大学教授、エコノミストの執筆陣の論文で構成されている。「中国デジタル通貨、リブラ、ビットコイン、カーニー英国中央銀行総裁提唱のデジタル通貨等の台頭は基軸通貨ドルの基軸通貨としての地位を今後おびやかすか?」の議論だ。私は各国の「大型財政出動と中央銀行の国債買い取り」は法定通貨全体の信頼を減じるだろうと思っている。今ビットコインの価格が上昇しているのは、これらへの懸念の表れだと思うし、このような権威ある雑誌までが議論を始めているせいだろう。ただ物々交換の時代に戻らない限り、法定通貨が無くなることはない。相対的にどちらの国の通貨が弱くなるかが為替である以上、基軸通貨ドルの独り勝ちになると思う。今すぐとは思わないが、将来の世界は、国内取引は中央通貨デジタルと暗号資産の併用、貿易は暗号資産と基軸通貨のドル1強になると思う。
2.「自国通貨を刷れること」と「通貨が信認を得続けること」とは別の話
MMT論者の方から「自国通貨を刷れる国が、なぜ破綻するのだ?」ともう何十回、も聞かれました。発行可能な事とその通貨が(特に外国人に)信認され続けられるかは別の話です、。信頼が無くなり、米国人が、1万円出さないと1㌦を売ってくれなくなればガソリンは1ℓ、1万3千円になります。
3.ジンバブエのハイパーインフレ
・「こともあろうことに政府は、ジンバブエ・ドルを刷りまくることで賄おうとした。空手形で増刷した紙幣の価値は、刷れば刷るだけ下落する」(エコノミス『超インフレのジンバブエ 』(2013.5.13))
・「財政再建のため通貨が乱発され、年率2億%ものインフレを招いて経済は破綻」(毎日新聞 2013.8.10東京新刊 6頁 国際面)
4.月見草
今、我が家の門横では月見草が真っ盛り。都内では稀な花になっているとか。