2020年05月11日

1.池田信夫先生のご指摘

私がtwitterに「今、私が一番懸念していることは長期金利の上昇だ。長期金利があとたった0.3%上昇すると日銀は債務超過になる」と書いたところ、池田信夫先生彼から以下のご指摘があった。池田先生曰く「長期金利だけが問題なら、日銀が売れ残った国債を全部買えば抑え込めるでしょう。それが藤巻さんの現役のころとの違いで、市場がそれを期待している限り何も起こらない。そういう『レジーム』が大きく変わることを示さないと説得力がないと思います」

私の反論は以下の通り。

「そんなことしたら日銀当座預金残高は1000兆円になります。未来永劫に政策金利を上げなくて済むのなら話は別ですが、日銀の金利支払は政策金利を1%上げるごとに10兆円です。ものすごい損のたれながし。そんなことが予想される中央銀行の通貨は暴落でハイパーインフレ一直線です」

2.コロナ禍後の日銀

池田先生のご指摘を誘発したtwitterは以下の通りです。

ツイートしてくださっている方のツイートは「アメリカが景気回復したらインフレが起きますので金利上昇→アメリカ国債暴落→円安ドル高→日本国債暴落→日銀債務超過→円安加速→輸入インフレ発生→預金封鎖・新円切替(2024年)迄起きると思います。日本経済発のハイパーインフレではなく、アメリカ発で起きます」

このツイートに対する私の回答は以下の通り。「この可能性はかなり高いと私も思っています。コロナ禍の最中に日銀アウトの可能性もありますが、コロナ禍後はアウトの可能性はかなり高くなると思います。なにせ0.3%の長期金利上昇で日銀は債務超過になり、その後グングン債務超過額が大きくなりますので。そんな中央銀行発行の円など誰も信用しません。」

3.なぜまだハイパーインフレが起きていないのか?

ツイッターに以下の指摘がありました。「藤巻さんが正しいのでしたら、とっくにハイパーインフレになってますね」

私の回答は以下の通りです。「何度も言いますが、ワラをロバに載せてもロバの背骨は当分折れません。最後のストローのように軽い1本のワラでロバの背骨は折れます、じわじわとロバの背骨が崩れていくのでもないし兆候も最後の最後までわからないだけです」

4.ハイパーインフレ発生の契機について

背骨が崩れるきっかけについての質問がありました。「背骨が崩れるきっかけはどこかのヘッジファンドのJGB先物売りか、為替に来るのか…もしかしたらJGB入札の結果が悪いとかかもしれませんね。それに対して日銀、財務省の徹底抗戦。こちらもかなり強いのでなかなか始まりませんが。いや、なるべくおとなしくしていて欲しいところでしょう」

私の回答は以下の通りです。「背骨が崩れるきっかけは長期金利が0.3%上昇し、日銀が債務超過になるのが一番のリスクであり、一番可能性があると思っています。特にコロナ禍が終わると世界中で長期金利は上昇すると思いますが、日銀だけ低利にコントロールできるとは思えません。たったの0.3%で債務超過です。私がディラーの時は1晩で動く幅です。」

5お詫び(税収予測)

昨日、「第1次補正では予算時に比べて税収予想が変わらず63.5兆円の市場最高のままだ。おかしい40兆円くらいに減るのではないか?」と書いたところtwitterに「今年度の税収予想は昨年の経済実態によるのではないですか?」との指摘がありました。

私の返答(お詫び)は以下の通りです。「たしかに言われてみるとそうかもしれませんね。失礼しました。法人税などはおっしゃるとおりでしょうし、申告所得税もそうでしょうね。金額の多い源泉所得税は今年度分のような気もしますが。もう少し調べてみます。そうなると来年度の税収減が怖いですね」失礼いたしました。今年度は税収63.5兆円の税収(+5兆円くらいの税外収入)で125兆円の歳出。来年度も税収減ですさまじい赤字国債発行でしょう。